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ハロウィンの思い出

らもす・・・きみは何に仮装してみたい?

10月31日は、ハロウィンです。
去年の様子は、こんな感じ でした。

実はお菓子を用意してハロウィンというものを体験したのは去年が初めてでした。
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ここに引っ越す前に住んでいた2軒は、どちらもコンシェルジェが居るアパートで
来客があると、専用の電話(インターホン)が鳴り、知らせてくれるので
セールスはもちろん、知らない人が入ってくる心配がなかったのです。

ただ、たった1年半住んだ1軒目のアパートのハロウィンだけは違いました。
そのアパートは日本人専用と言っても過言ではなく8割の住人が日本人というアパートでした。
外からの訪問者はブロックできても、アパート内の訪問者をブロックはできない。
ここに住んでる日本人の子供たちがアパート内を仮装して歩き回る・・・そんな日だったのです。
アメリカに来て初めてのハロウィン。ハロウィンというものもよく知らず、興味がなかった私は
「何でわざわざ大量のお菓子を買ってあげなきゃいけないんだ?」と思ってたんですね(笑)
だから、ピンポ~ンされる度に「ごめんね~お菓子用意してないんだ」←(もちろん日本語)
・・・と、何度も何度も謝る日になってしまったのです。
2度目のハロウィンを迎える頃「今年もごめんねしなきゃないのか~」と憂鬱になっていました。
またみんなに謝らなければならないって事に心苦しさを感じていました。
そんな時、お友達に「マンハッタンのハロウィンパレードに参加してみよう!」と誘われました。
このパレードは誰でも参加できる。仮装して歩くだけのパレードです。
(↑興味のある方は、NYハロウィンパレードで検索してみてちょ)

謝るよりは、こっちの方がいいなっ!と、私も急遽参加することにしました。
鼻の高い皺だらけのおばあちゃんの被り物(マスク)と、割烹着姿で参加。
寒い中をただ歩くだけのパレードでしたが
陽気に踊る外国人たちに交じって、踊ってみたり、おどけてみたり・・・
それなりに楽しく、参加して良かった~と思えるものでした。
(↑この時の写真があるはずなのに見つからない。どこへ行ったのだろう?)
ハロウィンの思い出_e0147716_844947.jpg

しか~~し、このパレードに初参加した日は
人生で初めてスリにあった日でもあったのです
それも、まだ小学生なんじゃね?って少年3人組の
クサイ芝居に、まんまとやられた情けない日だったのです。

仮装したまま電車に乗るのが恥ずかしかった私たちは
被り物や衣装を紙袋に入れてマンハッタンに向いました。
マンハッタンに住んでいる知り合いの家で皆それぞれ着替え、
カバンや財布など貴重品はその人の家に置いて行く事になったのです。
しかし、念のため少しだけの現金は持って行く事にしました。

一人はゴリラの着ぐるみ、一人は魔女のマント、そして私は割烹着(←しょぼい)
パレードが終わり、知り合いのアパートへ向ってる途中でした。
私の割烹着のポケットには、$1紙幣10枚と$5紙幣1枚、合計$15の現金が。
3人並んでぺちゃくちゃおしゃべりしながら通りを歩いてると
真ん中を歩いていた私にぶつかってきた黒人の男の子がいたのです。
そして「ソーリー」とだけ言って走って行きました。
わざわざ真ん中の私にぶつかるなんておかしいな~と思い、
ポケットを確認すると、現金はまだ確かにありました。
そして、その後もおしゃべりしながら3人並んで歩いてると
正面から明らかに怪しい黒人の少年3人組が歩いてくるのが見えました。
その真ん中の子は、とても具合が悪そうな様子で、いつ倒れてもおかしくないくらいの千鳥足。
そして他の2人は「大丈夫か?」と具合の悪そうな友達の両脇を抱えるようにして歩いてきました。
なんだかおかしい・・・周りには大勢の人が居ましたが
その誰もがそう感じてたようで、すーーーっと、その3人組から離れていくのが見えました。
私たち3人も、その少年たちを避けるように、右側へ移動したのですが
千鳥足の子がヨロヨロと右側へ移動してきます。
それがわかった私たちは今度は左側へ移動し、すれ違うその瞬間
あまりに不自然な倒れ方で、いや、倒れたと言うより飛び掛ってきたって感じ(笑)で
私の肩に手をかけ、そのまま手はズリズリと下へ・・・
そして私の割烹着のポケットにすがるように倒れこみました。(不自然すぎる)

あっ!!!

すると、抱きかかえてた2人が倒れた子をすくっと立ち上がらせ
慌てる様子もなく、ただ「ソーリー」とだけ言ってそのまま去っていきました。
振り返ってその子たちの様子を見ていましたが、
具合が悪そうな子は、同じように抱きかかえられてはいたけど
さっき倒れた子とは思えないような足取りに変わってました。

はい。そうです。ビリビリに破かれたポケットの現金がなくなっていました。

やられたっ!!!

追いかけて現金を取り戻そうと走りかけた私ですが
一緒に居た男性に 「やめとけ、やめとけ!」と言われ諦めました。
「たった$15で命を落とすかもしれないぞ」とも言われました。
「向こうはこれで稼いでる子たちなんだから
何かあった時の為に、ナイフくらい持ってるはずだ」とも。

ひええええ~そうだよな・・・これがマンハッタンだよな・・・

思い返してみると、最初にぶつかってきた子と、抱えてた子は同じ男の子でした。
最初から狙われてたんだな・・・私。
きっとね、どこかでポケットに現金が入ってるのを知ったのでしょうね。
・・・で、その金額を確かめる為にぶつかってきたのでしょうね。
・・・で、ポケットの現金が10枚以上のお札だったから、
結構持ってるな・・・と思われたんでしょうね。(例えば$100とか$200とか)
・・・で、迫真の演技(のつもり)で盗もうとしたのでしょうね。

その時は、まんまとやられた自分に腹が立って情けなかったけど・・・
かたや仮装してきゃっきゃ騒ぎながらお菓子をもらう日本人の子供たち。
かたやハロウィンは稼ぎ時で、クサイ芝居をしてまでスリをする子供たち。
同じ子供なのに、こんなにも違うハロウィン。
なんだかな~~~っ と 考えちゃった日でした。

その後、パレードには参加することなく
2軒目のアパートに引っ越してからは、誰もお菓子をもらいに来る子もなく
いつもの平日と変わらぬ10月31日が続いたのですが・・・

ここに引っ越してからは、そういうわけには行かなかった。
布教活動(エ〇バの商人)に来るは、アンケートのお願いとやらも来るは
門灯を消してれば、子供たちが来ないと聞いてたハロウィンも
なぜか ピンポ~~ン と、お菓子をもらいに来る。
そして「ごめんね~お菓子、ないの」と、またもや謝るハロウィンに戻ってしまった。

せっかく可愛い衣装でやってくる子供達に「ごめんね」を言うのは心苦しい。
まだ小さな子はもらえないことがわからない様子でキョトンとして待ってる。
そんな姿を見たら、やっぱり、やっぱり、申し訳ない。
・・・で、とうとう大量のお菓子を買って待つハロウィンにすることに決めたのだった。
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つづく

by loveletterjunkone | 2009-10-30 20:30 | 思い出